評論
4⭐️⭐️⭐️⭐️ 初版2005年。〈秋山虔〉大正13(1924)年、岡山県生まれ。昭和22年東京帝国大学国文学科卒、同大学院修了。東京大学名誉教授。日本学士院会員。源氏物語ほか女流日記文学などの注釈や作家論・作品論を手がけて平安朝文学研究に寄与した。平成13年文…
5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 2014年初版。文学研究する人のために書かれた本で、著者が北京の清華大学で2013年から翌年にかけて講義したものをもとにしたもの。5章から成る。著者は国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学名誉教授。専門は文芸批評、日本文芸文化史。…
4⭐️⭐️⭐️⭐️ 2016年初版。 近代文学作品に対するアプローチは近年多様化している。作家を中心に扱うものよりも、作家から自立したテクストを中心に把握するテクスト論が主流になってきている。さらに時代・社会的な文脈や文化的な記号性を重視するカルチュラル…
4⭐️⭐️⭐️⭐️ 初版1972年。 Ⅰ.近代文学の流れ、では明治期の始まりから昭和33年の開高健と大江健三郎が芥川賞を受賞する所までの文学史をひたすら詳しく主に事実の列挙という形で書かれている。著者の知識の多さに脱帽する。よく〜主義や〜派などという表現が出…
5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 初版1954年。 この本の近代は明治・大正期で、芥川竜之介が昭和2年に自死するまでの小説史が解説されている。 日本の近代小説の初期に重要な小説家は坪内逍遥で、それからさまざまな小説家が登場する。 著者の文章の流れが明解で、説明が詳しく…
4⭐️⭐️⭐️⭐️ 前半が小説の書き方、後半が文学作品の批評理論について書かれた本。 批評や書評にはしっかり書き方があると知って、「批評の教室」北村紗衣(ちくま新書)を以前読んで大いに勉強し、そしてその本に批評理論について書かれていると紹介されていた…
5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ よくここまで書き方を知ろうとせず書評を書いてきてしまったなと、厚かましいとも苦々しいとも思ってしまう。本書は2022年新書大賞で11位。 スカッと腑に落ちる経験をさせてくれる批評が好きで、自分でもそういう経験を人に提供できれば楽しいだ…
4⭐️⭐️⭐️⭐️ 小林秀雄の文章を読んでいると心地が良いのだが、内容が良いものと悪いものがある。 近代批評の確立者と言われたり、評論をダメにしたとか言われたりするが、個性のある文章を書いたに過ぎないと思う。大した内容でもないのに、引き込まれてしまう…
4⭐️⭐️⭐️⭐️ 古い書物で、慣れない用語もあるし、わかりづらい。この本の主張は、言語の本質である主体性に迫りながら、ソシュールの説を言語論として批判していることに尽きる。その本質に迫る立場を言語過程説と呼んでいる。 「(上)p26言語研究の究極の課…