米山隆一郎書評集

読書記録を楽しむ

教育・自己啓発

第89話 近現代日本の父は『論語』でできている「現代語訳 論語と算盤」渋沢栄一 守屋淳(ちくま新書)

5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 2010年初版。60万部超のベストセラー。2021年の大河ドラマ「青天を衝け」は渋沢栄一の生涯だったことは記憶に新しい。また、今年(2024年)7月から1万円紙幣の顔が福沢諭吉から渋沢栄一になる。「論語と算盤」は、幕末から昭和初期まで生き、約480…

第53話 リラックスして臨む「大局観」羽生善治(角川oneテーマ21)

5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐ 羽生善治の「決断力」(角川oneテーマ21)がとても良かったので、続編である本作も迷わず、読んだ、と言っても10年前の話。そして、メモがあったので、そこから書評にしてみる。書籍も手元にあるが、敢えてメモから。 「集中力を高める3つ」として…

第52話 継続は力なり「独学大全 」読書猿(ダイヤモンド社)

4⭐️⭐️⭐️⭐️ 厚さと内容からまさに独学の百科事典の様相を呈している。 まず、夏目漱石と徳川家康の言葉を引用して、焦らないこと、急がないこと、の重要性を説いている。 結局この本で一番言いたかった事を一言で表すと、下記にあるように、継続は力なり、に…

第45話 面接よりも書類選考なのでは「Googleがほしがるスマート脳のつくり方」ウィリアム・バウンドストーン 桃井緑美子訳(青土社)

2⭐️⭐️ 本書はアメリカ合衆国のIT企業Googleの採用面接で問われた問題を集めて解説した本。 人材採用は経歴(学歴、職歴)を経てから、パズルのような問いを課す面接しているとのこと。面接で聞かれるのは算数や数学や物理学に関わるようなのものであったり、…

第44話 プレゼンは準備が肝心「TEDトーク 世界最高のプレゼン術」ジェレミー・ドノバン 中西真雄美訳(新潮社)

3⭐️⭐️⭐️ TEDを初めて知ったのは、NHK Eテレで「スーパープレゼンテーション」という番組だ。ネット社会であるから、インターネットでその番組とTEDが結びついたのか、その番組を見ればTEDというものが存在することが分かるようになっていたのか…

第4話 いくらやっても上達しないは得がたい経験「修業論」内田樹(光文社新書)

4⭐️⭐️⭐️⭐️ 文化放送の「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」で、取り上げられていたのがきっかけで読んでみた。期待した程には良くなかったけれども、次の引用箇所がとても良い。 p203「そもそも原理的に言えば、「無駄な稽古」というのはないのである。いくらやっ…