米山隆一郎書評集

読書記録を楽しむ

第53話 リラックスして臨む「大局観」羽生善治(角川oneテーマ21)

5⭐️⭐️⭐️⭐️⭐

羽生善治の「決断力」(角川oneテーマ21)がとても良かったので、続編である本作も迷わず、読んだ、と言っても10年前の話。そして、メモがあったので、そこから書評にしてみる。書籍も手元にあるが、敢えてメモから。

「集中力を高める3つ」として羽生善治が挙げているのは、
・第一 何も考えないでボーとする
・第二 一つのことをじっくり考えることに慣れる
・第三 時間と手間のかかることに取り組む 

としている。手間のかかることの例として

紫式部源氏物語
山岡荘八徳川家康

を読むことを挙げている。

そして、最も良いパフォーマンスは、リラックスして落ち着いて楽しんでいる状態の時に、充実して活き活きと取り組むことで発揮され、その時は疲れも少なく、効率も上がり、内容も優れる、とある。

目標設定では、義務感や強制の気持ちが強くなると、やる気が落ちるケースもあると述べている。

目標設定の基準として、キーワードとなるのは「ブレイクスルー」である。

毎日練習を続けることを一日も休まず、というのはとても大事な心がけであるし、結果も出したいところ。

忘れることも大事。忘れるから生きて行ける。

書籍は「決断力」の方が「大局観」よりも優れている。どちらも手元に置いておきたい重要本なので、折に触れ読んでみたい。

大局観 自分と闘って負けない心 (角川新書)