米山隆一郎書評集

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第45話 面接よりも書類選考なのでは「Googleがほしがるスマート脳のつくり方」ウィリアム・バウンドストーン 桃井緑美子訳(青土社)

2⭐️⭐️

本書はアメリカ合衆国のIT企業Googleの採用面接で問われた問題を集めて解説した本。

人材採用は経歴(学歴、職歴)を経てから、パズルのような問いを課す面接しているとのこと。
面接で聞かれるのは算数や数学や物理学に関わるようなのものであったり、フェルミ推定であったり、
この本の最後にあるように、試行錯誤をしながら、答えに辿り着くのは誰でも結構大変だと思う。
全部で10章の構成になっていて章末に問題が数題載っている。
問題の中には分かる問題もあったが、解けない問題の方が多かった。
最初に書いたようにパズルのような問題を聞かれるのだ。

アメリカ合衆国のIT企業に、自分の力に自信のある者が入社を希望する。
有望な人材がアメリカ合衆国のIT企業に殺到し、優秀で選ばれたものはそこで働き優れた成果が出て、IT技術がさらにアメリカ合衆国の覇権を不動のものにして行く。

そこで感じたのは、最初の書類選考でもう大方決まっているのであろうということだ。
実際に寄与しているのは面接での受け答えだけではなく、そもそも優秀なものが書類選考を通過して
面接での影響はそれほどではないのではないかということだ。

IT技術アメリカ合衆国で進んでおり、世界で大きな存在となっていてほぼ独占していると思われる。
日々Googleの発明したものを使う人は全世界で莫大な数であろうし、その有用性については業績で証明されているのだろう。
業績を把握していないし、詳しくないが、ここまで生活に入りこんでいると、IT技術はこれからも進展していくであろう。