米山隆一郎書評集

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第61話 2022 ワールドカップ カタール 観戦記 

2022(令和4)年12月23日

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2022 ワールドカップ カタール

4年に1回のサッカー(フットボール)ワールドカップカタールのドーハで1カ月間に渡って開催され、時差6時間の条件の中メディアを通して観戦した。全試合観るという当初の意気込み通りほぼ全試合を夢中になって観戦。結果として贅沢で充実した時を過ごせた。

テレビの放映権が高騰しテレビで全試合放送しない中、ABEMAでは全試合放送した。

日本の活躍や接戦が多かった試合状況やスター選手の活躍などからも総じて面白く、史上最高のワールドカップだったと言ってよいだろう。

前回大会からの変更点として、登録メンバーは23名から26名に増え、交代人数は3名から5名へと変更。選手交代の采配の幅が広がり、フレッシュな交代選手が増え試合を面白くしワールドカップの試合の概念が変わった。

オフサイドの判定では従来のVARに加えて、半自動オフサイド判定システムが新たに導入され、リアルタイムで瞬時にオフサイドか否かをシステムが判定することで、より正確で素早い判定が可能となった。

 

優勝国予想

大会前の予想優勝国は4か国、ブラジル、アルゼンチン、オランダ、イングランドを挙げた。フランスは代表選手の離脱者が多いとのことで外したが、結局選手層が厚く準優勝する。

 

日本16強

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日本はベスト8以上という目標と、一次リーグのドイツ、スペインとの対戦が注目されていた。

ドイツに逆転で2-1での勝利には歓喜コスタリカ戦に0-1での敗北には大会前に勝てる相手と大方の見方もあって落胆、スペインに2-1での勝利には感動。

日本の得点はドイツ戦は堂安の同点弾、浅野決勝点、スペイン戦は堂安の同点弾、田中決勝点(ラインをギリギリ割っていない三笘のアシスト)。

日本の得点シーンでは自然と腰が浮いて喜んだし、試合を振り返ると感動してしまう。

ドイツ、スペインと優勝経験国に勝利したのが今大会の日本サッカー界にとっての大きな成果。

結局1次リーグ1位通過。

決勝トーナメントのクロアチア戦 1-1(PK1-3)。ベスト8がかかっていたが負けてしまい目標達成は次の大会以降にお預けとなる。日本の得点は前田の先制点。

 

日本代表選手

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今大会は戦術三笘と呼ばれるくらい、後半の最初あたりから左サイドで投入される三笘のドリブルが大きな武器になっていた。

MFで両ボランチ守田遠藤、DFの冨安を見ていて面白いと感じた。

FWの前田と浅野のスピードが素晴らしく、特に前田の前からのスピードの伴うプレスは頼もしかった。

鎌田の活躍をもっと見たかった。

森保監督の采配は1次リーグ突破という結果を導き素晴らしく、大会を通して称賛されている。

 

勝戦

アルゼンチン3-3(PK4-2)フランス

アルゼンチンが2-1で勝利すると試合前に予想した。

気迫で圧倒するアルゼンチンが前半2-0のリードで折り返したが、後半フランスのエムバぺの2点で追いつく。エムバぺの2点目に思わず叫ぶ。延長戦もメッシの1得点とエムバぺのPKの1得点で、同点のままPK戦でアルゼンチンの勝利。歴史上1番面白い決勝戦だったのではないか。

メッシはワールドカップの優勝というタイトルをようやく手に入れる。アルゼンチンのメッシは長い間、同国の故マラドーナと比較されるという経緯があって、ワールドカップ優勝のタイトルだけがないと言われていた。

 

世界の特筆すべき選手

華麗なボランチの選手達

ボランチを観ているとサッカーを観ているという感じがして、素晴らしいプレーには目を奪われる。今大会のボランチ3人。

もちろん先述した日本代表のボランチも素晴らしい。

MF

チュアメニ(フランス準優勝)

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何でもできる。得点もした。

フェルナンデス(アルゼンチン優勝)

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アルゼンチン代表のボランチってどれだけ凄いことか。

アムラバト(モロッコ4位)

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ロッコボランチ(MF)で極めて重要な働きをしていて目を引いたのが、アムラバト。守備から攻撃の起点、ボール扱いの巧みさ、試合を通じて落ちない運動量で素晴らしいと感嘆してしまう。モロッコの快進撃の推進力を担っていたと思う。観ている人は同じことを思うようでアムラバトは大会ベストイレブンにほとんどの人が挙げている。

 

DF

グバルディオル(クロアチア3位)

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クロアチアのDFグバルディオルは今回のワールドカップで20歳という若さで、素晴らしい守備を魅せてくれてベストイレブンに選ぶ人も多く、日本はグバルディオルに封じ込められたと言ってもいい。アルゼンチン戦でメッシに一対一でかわされアシストを許してしまうところが印象に残った。

 

FW

エムバぺ(フランス準優勝)

相手をかわして突破するスピードと決定力がずば抜けていて、ペナルティエリアに簡単に侵入できてしまうし、相手に囲まれても異次元の動きができる。決勝戦でのハットトリックを含め大会8得点で、得点王に輝く。次を期待される若きスーパースター。

決勝でハットトリックは2人目、2018年大会決勝の1ゴールと合わせ、決勝での通算4点は史上最多。

メッシ(アルゼンチン優勝)

準決勝までは攻撃はするものの、守備はあまりしないというスタイルだったが、決勝戦は守備も本気を出していた。ボールの扱い方がずば抜けている。一対一に強く、ディフェンダー陣がボールを取ることが出来ない所にボールを置き、ディフェンダーの逆をとる動きに秀でている。アルゼンチンのメッシ以外の選手が皆メッシのためにサッカーをやっているという雰囲気が感動を誘う。MVP。W杯通算試合出場数を26とし単独最多。

 

応援はアジア・オセアニア

決勝トーナメントにアジア・オセアニア地域から日本、韓国、オーストラリアの3カ国が進んだ。これは大会史上最多であった。1次リーグ、トーナメントを通じてアジア・オセアニアを応援した。大会後の最新FIFAランキングで日本は20位に上がり、アジア・オセアニア地域では最上位である。もちろんイラン、サウジアラビアも応援していて、一次リーグでサウジアラビアがアルゼンチンを下した時は番狂わせと騒ぎになった。イランとアメリカとの対戦もあったが、アジアということでイランを応援した。

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それにしてもアメリカの背番号10番プリシッチはテクニックがあって素晴らしい。

 

アフリカ勢モロッコ

ロッコの大躍進が今回話題になった。アフリカ勢で初のベスト4。準決勝までオウンゴールの1点を除くと失点0という鉄壁ぶり。

 

王国ブラジル

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優勝予想する人が最も多かったブラジルは準々決勝でクロアチアにPK戦で敗れた。日本もクロアチアにPKで敗れ、クロアチアは3位になったので、公式記録上ではクロアチア、ブラジル、日本は引き分けなので形の上ではクロアチア、ブラジル、日本は3位相当になるといったら日本の依怙贔屓か。そう考えると日本は大分健闘したと言って良いと思う。

今大会ネイマールのブラジル代表での得点が王様ペレに並んだ。

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ブラジルは、リシャルリソンのアクロバティックなゴールや韓国戦での華麗な崩しを始め、圧倒的に魅了してくれた。ブラジルの世界一強いサッカーをまた見たい。

 

オランダ、イングランドポルトガル

オランダ、イングランドは冒頭に書いたように予想で優勝国に入れたけれども、それぞれ準々決勝で敗れた。

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オランダは準々決勝でアルゼンチンとイエローカードが飛び交う荒れた試合の末敗れる。オランダは長身センターバックであるファン・ダイクや華麗な攻撃陣を擁した。

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イングランドはフランスとの準々決勝でケインがPKを決めていれば同点という所を外す。イングランドの多彩な攻撃陣は魅力的だった。

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ポルトガルロナウドが思った程の活躍が出来なかったようで途中から先発から外れるようになった。