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私の好きな養老孟司による古い本で、結構長い間積ん読していたが読了した。特に解剖学的な専門知識を必要とするところは飛ばして読んだ。そんな中でも名言に出会う。
下記引用
P65「物事をとことん理解するのは、ことほどさように大変である」
P68「やる時は一所懸命やりなさい、としか言いようがない。結果がどうあれ、ものごとはそれ以外にはやりようがない」
P70「世の中にわからぬことがあるくらい癪なことはない」
P72「大学は勉強をするところであり、それには際限がない」
P116「もっぱら食う為に働くか、空いた時間を見つけてさまざまなゲームにはげむか、という問題である。あるいは、実業にはげむか、学問、芸術にはげむか、という問題である。そんなものに既製の答があるわけはない」
P203「本人が楽しんでやっている仕事の良さは、はたから見てもその仕事が楽しい、というところにある」
P301「何事にも人は慣れる。数学が判らない時に、いちばん判っていない状態では、自分は何が判らないのか、がまず判らない。これを昔から、何が何だか判らない、と言う。しばらくすると、どこが判らないのか、判らない所がはっきり判ってくる。本当に話が判るのはそのあと、である。